初 代 ('92-'94)
'85年頃自家製の味噌を作るために大豆(10k)を煮るのに薄い鉄板製のストーブをゴミ置き場から
拾ってきて 使用したのが事の始まりです。その暖かさに魅せられてのめり込むハメになり、ホームセンターで鋳物製のストーブを見つけ、 居間に据え付けました。(台湾製コピー品とは知らずに)最初は妻を初め家族は大反対でした。今どきスイッチ一つで温度時間の全てを
やってくれる ボイラーの 集中暖房で充分なのに「 何故時代に逆行しなくてはならないのか?」 当初は返答が出来ませんでした。
薪ストーブのために自宅を建て替え(95.10)
1年過ぎ2年を過ぎるとその暖かさと優しさに家族も気付き協力を
してくれるように なりました。
やがて薪ストーブだけの暖房で北海道の冬を越して見たくなりました。区画整理の為に自宅を建替える際に思い切って薪ストーブを主体にした設計にしました。
6間×7間の 3総階で (半地下部分は車庫と物置40坪)1階と2階の80坪を薪だけで北海道の厳寒期(-20度)を快適に暮らせるか・・・・
施工業者に相談しても自信が有るような無いような話でしたが(一応、念のために
老後のことを 考えて集中暖房も設置した。)32畳の居間の15畳部分を吹き抜けにして、ストーブの熱が対流する事 (階段を2ヶ所にた) で家中の 温度を均一にする計画が見事に成功
しました。
内装はストーブとタバコのケムリを考えビニールクロスは一切使わず、シナベニヤの 目透かし張で 統一 これも大成功!
自宅の向かいに山荘を建設 (98.5)
家庭菜園と薪のための用地(220坪)が固定資産税の問題から有効活用を考えた時に高齢者共同
住宅 〜夕日ヶ丘山荘〜 (80坪)を 建設する事になりDutchwestFA225を設置して10人の高齢者をお預かり するハメになりました。今年で12回目の冬を迎えます。
そのためにマキと家庭菜園のための用地は自宅から1k先に移転
(1000坪確保うち400坪を 開墾して 畑を作る)
*薪ストーブ(自宅)FA285
燃焼時間は12時間以上なので秋に入れた火は、翌年の春先まで燃えつづけます 給湯以外灯油は 使用しないで済む
* DutchwestFA285(95年)
*薪ストーブ(山荘)FA225全館灯油による集中暖房、居間で24時間薪ストーブが燃え続けるので灯油の使用量は
厳寒期でも80坪で一日5gで充分間に合う * DutchwestFA225(98年)
*原木の確保と薪材
原木の確保は一番気になる大変な事です。知人の山林に木を切り出しに
行った事も 有りますが 命がけの作業です(トラックに積み込むまでの 仕事が大変) バブル期は住宅の立替が盛んで、解体した廃材が適当に 持ち込まれるのは良いが、チェンソーと釘との
戦いでした。
家の中でのかっこ悪さもあり製紙会社のチップ(紙の原料)向けの原木を 大型トラック 1台15万円 (2〜3年分の量)で購入した事もありました。
近年は産業廃棄物法のお陰で造園業者が公園・学校の育ちすぎた樹木の最終処理として 運んでくれるので 助かりますが アンテナは常に立てています。 薪ストーブの為に100坪は最低必要です
原木はナラ、イタヤ、アカシアが最高だがマツ、白樺でも充分で。、北海道は
カラ松が沢山 ありますがチク チクと 手に針が刺さって痛いのが欠点です。私は火持ちは悪いがトウヒ(トド松)が燃える時の香りが 好きです。原木が沢山あればそれだけで心が豊かになります。この光景を我家では「チョーヤのウメシュ」と言います
。原木の見分け方は此処。
*薪作りと薪切り台
これが一番大変な作業だが実はこれほど楽しい作業もありません。チェンソーで
1尺(30cm)に 切り、それを山に積んで次はマサカリ(斧)で割る作業の格闘です。木の種類にも因るが兎に角 ひたすら格闘です。
何とか持ち上げられるのは
「薪切り台」に乗せて切るのが一番楽です。 (腰が痛くならないし、チェンソーが締まらない)
それをまた、山に積んで高くなってゆく喜びは、やった者ではないと 解からない。マサカリ(斧)と3本の矢と あとは我が「力」と「根性」だけが頼りです。一本割るたびに「厳冬の居間で赤々と燃えるストーブを囲み、
友との語らいを想像して」 ひたすら薪割り作業です。一振りでポンと 割れた時の 快感「この一瞬が何より楽しい」 数えて見たら 原木がストーブに入るまでには原木を崩して切って
積んで割って 運んで積んで 又運んで......最低12回は木に触ります 「暖かい筈です」
しかし年齢と共に人間の知恵は..........「薪割り機」に進みます
* 油圧式 薪割り機
60才を過ぎると一番楽しいはずの薪割り作業がだんだん苦痛になり、見かねた友人と相談の結果中古の 油圧 ポンプと 廃品のブルのシリンダーを ただ同然で手に入れ製作した油圧式の薪割り機です。
2日もあれば1年分を 割ってしまうが「楽だけど何となく面白くない」のです。「考えながら作っている 時が 楽しいのかも」 (フレームと併せて実費3万円)
*木の取っ手と煙突
FA285は取っ手が不便ですが”木製”でそれぞれに付けると非常に便利です。
全国の多くの方に部品を送ってあげて 喜ばれました。コンクリート製の電信柱を利用、高さ12m吸込みは抜群、欠点もあるが内緒です。(材工ともに2万円)室内煙突は国産品(鉄工所に特注)
還暦までは斧と矢と大ハンマーで頑張りました。 最近は薪ストーブを買う前に薪割り機を買う方が居るようです。
*煙突掃除縦煙突(電信柱12m)はほとんど必要ない。一応一年に一度はテッペンまで登って
確認はしてます。横煙突は厳冬期には半月に一度位掃除すると吸込みが良い
*しかし平成17年12月11日の大風により自慢の電信柱の煙突が突然倒壊しました
原因は後で解ったが、煙と木酢がコンクリートを腐食し中の鉄筋まで浸透してボロボロ状態になってました。
取り敢えず応急措置で冬を凌ぎました。煙突の上でバンザイをして一週間後の事故でした。
頑固親父のプライドをばっさり切られました(天声薪語2005.12.12)取り敢えず冬を前に応急処置をして凌ぎました。
平成18年には電信柱を諦め「断熱二重煙突」の採用に踏み切りました。と同時にダッチウエストFA285を新型「エンライト・FA249」 に入れ替える事にもしました。
理由は薪ストーブ生活残り10年とすると今が入れ替えるチャンス?と決断したのです。
世界のダッチが15年掛けて開発した次世代機はそれはそれはアッタケイノナンノッテ・・・・・皆さんもお試し下さい!
*ストーブの手入れと火事の心配
DutchwestFA285は、厳冬期にはコンバスターの目詰まりに充分配慮が必要。夏季にはガスケットの
点検が大切。 石油製品は絶対に燃やさない事。火事の心配は当初予想していたより安全に 出来ているが気は抜けない。
*ゴルフカートで作った運搬車 (材工とも2万円)
山になった薪を薪小屋に運び、崩れないように積む仕事もまた、根気の要る作業です。これも結構要領が必要で、最初のころは翌日に全部崩れていたことが、何回もありました。ここまで出来ればもう、
いつ寒くなっても大丈夫です
*ストーブの利用法
鋳物製(300kg)のストーブは基本的に、温度調節の難しい「料理の加熱」には不向きです。
ですがストーブに常時2ヶのヤカンでお湯を沸かして、カルキ(塩素)を蒸発させたお湯で入れるコーヒー・日本茶の味には全ての来客が誉めて下さいます。
室内は常にヤカンの蒸気で湿度は充分、厳冬期にハイビスカス、ブーゲンビリアが咲き誇る
*床暖房(利用法その2)
当初は厳寒期はボイラーで床暖房をしていました(これが何とも気に喰わず)が、人間の知恵はヤカンを利用して床暖房に挑戦しました。ヤカンの代わりにステンレスで湯沸しを作り、廃品の循環ポンプ(35w)を探してきて付けてみると・・・これがドンピシャで、暖かいの何のって居間(32畳)、台所(8畳)、食堂(8畳)の計48畳の部屋を充分過ぎるほどに暖かくし、靴下、素足で快適な冬を過ごしています。
*お勧め
灯油ストーブの循環ポンプの廃品を利用して、ホームセンターで床暖パネルを購入されれば、業者に依頼しなくても簡単に
床暖房が出来ます。床暖パネルは大きさにもよりますが、1坪2万円前後です。循環ポンプは殆どタダで、ホース代金が少し掛かる程度です。湯槽はヤカンでも大丈夫です。一度挑戦をお勧めします。家族に尊敬されます!
床下に潜り銅管を床板に配管し、しっか断熱すればパネルを購入しなくてもOKです。
エンライトの天板の温度がFA285と比べると低いようなので床暖がイマイチなのです。テナ訳でパロマの瞬間湯沸かし器の原理を採用してみました。
素人の思い付き作戦なので悪戦苦闘の末開通しました。居間に3帖、食堂に1帖、台所に1帖合計5枚の床暖パネルを巡回させるとなると一旦エアーを噛むとコレが
抜けるのに大変なのです。
出来上がって見ればコッタラカンタンな事にナシテ最初から気が付かなかったと恥ています。50〜60度の湯が床暖パネル5枚(凡そ80M)を回って循環しているのです・
勿論床は暖かくて暖かくて・・・!
人間の知恵なんてこんなもんです・何事も知恵と工夫で一歩一歩なのです。
これだから”薪ストーブ”は 止められない。
これはパロマ(リンナイでも可)のお陰でもあります・
今まで煙突からタダ逃がしていた熱を利用出来た喜びは 何物にも替えられません!
エンライト愛好家の皆さ〜〜〜ん!ちょっとした工夫で床暖をコサエテみませんか?
*スロープ
マキを自宅に運ぶ為のバッテリー運搬車用に施工,
来客の多くは「これ何ですか」説明に苦労します。